【chatGPT】中学生の娘の英語学習にAIを活用したレポート

こんにちは!2023年は「chatGPT元年」となり、言語型AIによる学習効率の次元が変わったのは皆さんもご存知だと思います。私も職場では毎日chatGPTによる「こんなことができるようになった」といったネット情報を集め合うSlackチャンネルも設立されています。

とはいえ、プログラミングやアプリ開発などハードルの高そうなサービス開発などはできるわけではなく、私もただのwebコンテンツディレクターなだけなので、基本的にはHTML/CSS/画像加工や動画編集、スプレッドシートのマクロ関数処理をするような仕事なため完璧に活用できていません。

というか、完璧な活用ができない人がほとんどで「初心者にも簡単にchatGPTを日常に活用できる」というテーマを本記事や関連する「chatGPT×◯◯」というカテゴリ記事で紹介できたらなと思います。

AI(chatGPT)を娘の英語学習に導入した背景

中学生となって英語学習が本格化

現在は小学生時点でアルファベットや簡単な英会話挨拶も行うというのですが、中学英語の学習範囲が変更されていて、高校英語の最初に学ぶ文型が中学3年生の範囲に含まれていました。

ということで、2023年現在の中学英語の学習範囲を調べてみました。

学年学習内容
中学1年品詞(名詞/形容詞/副詞)
be動詞/一般動詞
助動詞
代名詞
疑問詞
三人称単数現在系(三単現)
時制と進行形:過去形/未来形/各進行形
中学2年接続詞
不定詞
動名詞
There構文
1~5文型(SVOC)
比較・最上級
中学3年現在完了系・現在完了進行形
受動態
分詞
関係代名詞
仮定法過去
間接疑問文
原型不定詞

私が現役学生時代は、文型による品詞分解などは高校1年生の範囲で、中学生英語の挫折ポイントとして多かった現在完了形と関係代名詞は中学3年生に習うようです。

話がそれましたが、娘もいよいよ中学生ということで、ノート提出や定期テストという中学生のハードなスケジュールに毎日バタバタしています。

特別に英語学習はしてこなかった

まず前提として、娘は別に塾に行かせたことはありません。小学校の学習はテスト勉強などはせず、宿題は忘れたことがないといったコツコツタイプでした。

私の持論として、「小学校は勉強の習慣化/興味関心を得るのが目的負荷をかける必要はない」と考えています。

テスト内容を見ても、知識問題と応用問題がありますが、応用は知的関心を養う形式となっています。

そのため、毎日勉強しろとは言ったことがありません。

ただし、娘は「義務的な勉強はやるが自発的な学習はやらない」タイプでした。

そのため、読書を年間100冊したり、中学受験のために特別な塾に通うような子供達よりも地頭は劣ると評価しています。もちろん、本人も勉強自体好きというわけではなく、宿題やテストは義務だから期限より早めに終わらせるという認識です。

長くなりましたが、娘の英検合格を目標とする学習は特別他の子供よりスペックが高いわけではなく、むしろ一般的な学習レベルからスタートしたと客観的に評価しています。

さらに、中学生となっても学習塾に通う予定もありません。

(本人が行きたいと希望するなら許可しますが、必要ないと思うくらい勉強を一緒にやるつもりです)

そのため、地頭の良さが平凡な分、chatGPTを利用した学習の効果が相対的に上がりますよね。このような理由からブログでも紹介しようと思いました。

リビング学習を実践したいと考えていた

私は大学時代に「北欧教育学」を専攻していました。研究の一説では、子どもは学習塾に通うより親と一緒にリビングで勉強をする方が学習習慣の定着が成功するとされていました。

そのため、娘の部屋に勉強机はありますが、勉強はリビングで一緒に行っています。つまり、リビング学習です。

日本の子供の勉強嫌いの原因として、親が頭ごなしに「勉強しなさい」と口だけ動かして説教することが考えれます。

親自身も一緒に勉強することで子供の大変さも理解し、お互いに勉強という共同作業をすることで連帯感が生じることが大切だとされています。

「大人にそんな時間はない!」「仕事で夜遅いから無理」

という親の皆さん。

子供のために使う時間の価値を改めて考えてみましょう!

あなたの大切な時間は無駄にスマホを操作していたりしませんか?

眠い!そんなの親なのだから我慢して子供のために時間を使って当然です。

仕事で遅いなら子供と一緒に早起きして勉強するなどいくらでも時間の調整方法はあります。

まずは、親の皆さんの勉強と子供への時間提供の意識改善が必須です。子供の勉強へのモチベーション上げやマネジメントはその後です。

「部屋で勉強してきなさい」

などと、学習時間を子供任せにせず、親も一緒に学習することが子供の学習意欲改善の最初の一歩です。

もちろん親子二人の時間調整が必要になるため調整コストがかかりますよね。

そのため、参考書選びや問題作成などの「無駄な準備時間」を無くすためにchatGPTを活用してしようと考えました。

そもそもchatGPTとは?

それでは私が娘の英語学習に活用したchatGPTについて簡単に概要を紹介します。

とはいえ、それ自体が優秀なため本人から紹介してもらいましょう!

言語処理が得意な対話型人工知能(AI)

ChatGPTは、OpenAIが開発した自然言語処理の人工知能モデルです。ChatGPTは、GPT-3.5アーキテクチャに基づいており、大規模なテキストコーパスで訓練され、テキストベースの対話を行うことができます。以下にChatGPTについての主要な特徴と情報をいくつか説明します。

  1. 対話型AI: ChatGPTは、人間のような対話を模倣することを目的として訓練されています。ユーザーがテキストで質問をしたり、指示を出したりすると、そのコンテキストに基づいて適切な回答を生成します。
  2. 多様な用途: ChatGPTは、さまざまな用途に適用できます。カスタマーサポート、質問応答、文章の生成、テキスト生成タスク、コンテンツ作成、プログラミングのサポートなど、多くの分野で役立ちます。
  3. 学習と微調整: ChatGPTは大規模なデータセットで学習され、さまざまなトピックに関する知識を持っています。また、特定のタスクやドメインに合わせて微調整することも可能です。
  4. 言語サポート: ChatGPTは多言語に対応しており、さまざまな言語で対話を行うことができます。ただし、主要な言語に関する情報に関しては、知識のカットオフが2021年までのため、最新の情報には対応していない点に注意が必要です。
  5. APIとして提供: OpenAIはChatGPTをAPIとして提供しており、開発者や企業はこのAPIを活用して自分のプロジェクトやアプリケーションに統合することができます。
  6. プライバシーと利用規制: ChatGPTは適切な利用規制とプライバシー保護の対策を取る必要があります。不適切な使用や偏った結果を生成する可能性があるため、倫理的な利用が求められます。
  7. コンテキストを理解: ChatGPTは、以前の対話のコンテキストを理解して応答する能力を持っています。これにより、より自然な対話を実現するのに役立ちます。

ChatGPTは、自然言語処理技術の進歩を反映したものであり、多くのアプリケーションで活用の幅が広がっています。ただし、適切な利用とプライバシーに配慮しながら活用することが重要です。

chatGPT

対話型AIであり、会話内容や教えて欲しいことを学習してさらに返答効率をあげることができます。

しかも、ただの対話だけではなくあらゆる専門家となってくれるのがchatGPTのいいところ。プログラミングやExcelの関数処理、今回私が活用した英語検定の学習の先生となってくれます。

chatGPTを活用して英語学習のやり方

chatGPTを使う学習の条件

自身が大学受験レベルの英語知識が必要だと感じています。というのも、chatGPTは英文や問題を生成してくれますが、決して解説の精度が高いとは言えません

また、英検2級の合格を目標とするため、高校英語も範囲となってきます。語彙力と勢いで合格できる3級とはことなり、品詞や英文法の論理的な理解が必須だからです。

そのため、chatGPTはあくまで学習における補助で、英文の品詞分解や和訳、単語や英文法の解説は全て私がマンツーマンで行いました。

「初心者にはやっぱり無理なのか」とここで諦めそうな方。ご安心ください。娘に解説している私は、よくある英語学習系YouTuberの皆さんのような高学歴もありませんし、TOEICも受験したことがありません

大学受験時代の英語の最高偏差値は62。大手マイナビによると2023年時点で私の出身大学は偏差値55。本当に普通ですよね。MARCHですらありません!

ただし、受験期は本気で英語を勉強していました。

私の場合は受験期の恩師が、駿台講師の伊藤和夫氏の信者で私も同様に参考書を活用していました。

英文解釈教室や基礎英文700選の品詞分解などをとにかくやったのはいい思い出です。おかげで、娘に英語の文構造や文法の論理的解説をしっかりできているのは、あの時の受験勉強は無駄ではなかったと思えます。

(既に絶版なのでAmazonなどでは中古本のみ入手できるみたいです)

プロンプトの質で返答クオリティが変わる

また、プロンプトと呼ばれる命令文には、非常に細かい設定が可能です。

chatGPTに対して英語学習教育のプロといったロールを持たせ、英検で出題される問題形式を指定するなどができました。

その他にも文法問題の演習をする際に使っていたプロンプトを記載します。

また、chatGPTはしっかり英検について理解していて、出題形式を指定すれば英検の会話文形式の空欄補充問題を無限に生成してくれます。

プロンプト例:空欄補充問題の生成

あなたはプロの英語教師です。
英検3級を受ける中学生を対象にした英語の問題を出題してください。
出題形式:空欄補充
問題のテーマ:不定詞
私が選択肢の答えを送信したら解答と解説を返信してください。
返信の解説内容は品詞分解やSVOCなどの文型についても触れてください。

生成するのは英文例

まず私が行ったchatGPTを活用した英語学習は、文法毎の英文例を生成してもらうことでした。

理由として、娘は「英語を読んだことがないため、英文構造を理解できない=英語の単語切れ目など見分けられないからです。

そのため、どんなに単語を覚えても「知ってる単語があるから雰囲気で英文を読む」という状態になる可能性があります。英検3級ならば良いですが、2級を目標としています。理論的な理解ではなく感覚的な英語読解は必ず限界が来ます。

娘はbaseballやpeopleのスペルさえ知らず、意味もしりませんでした。

そのため、中学で学習する英文法の単元を細かく分類、chatGPTに単元毎に例文を3~5個生成してもらいました。

それらの英文を娘と一緒にホワイトボードで品詞分解して和訳していきます。

手順内容
1chatGPTで生成した英文をスプレッドシートにまとめておく。
2英文をPCで写し、娘はノートに文を書く。私はホワイトボードに書きます。
3品詞分解を見せつつ、文法事項やルール、語のかたまりを解説する。
4英文をSVOCの文字式化する。「Sは/Sが」「Oに/Oを」「Vする」など助詞などを付けます。
5SVOCの文型による和訳ガイドラインを参考に見つつ、娘が英文の単語・句を当てはめて和訳する。

とにかく、品詞分解のメリットは語のかたまりが理解でき、和訳ガイドラインのSVOC文字式化できることです。ニュアンスや意訳はあれど、英語初心者の娘は文型理解で和訳もできるようになりました。

なぜ単元毎に英文の品詞分解から始めたの?

Peopleすらわからない中学1年生が英検3級の英文法問題をいきなり見せられても「何が主語で何を言いたいのか、英語の塊(句や節)すらわからない」ことになります。

この時点の英語習熟度では、書店にあるような英検学習の参考書や問題集を使用しても効果は薄いと考えました。そのため、文構造の理解と文法は中学3年生までを含む全単元を対象とした英文集を作りました。chatGPTに送るプロンプトは以下のとおりです。

プロンプト例:基本英文の生成

あなたはプロの英語教師です。
英検3級を受ける中学生を対象にした「(文法単元/英語構文)」を使って例文を5個作ってください。

単元毎に例文を5個品詞分解×5周した

不定詞なら名詞的/形容詞的/副詞的用法の例文、仮主語となるIt + beV + C + to不定詞などを詳しくchatGPTに伝えて英文を生成してもらいました。

なにより、英文を眺めたり声に出して音読したところで所詮は記憶効率が良くないインプットだけの勉強法です。

それよりも、とにかく教わった文法を駆使して品詞分解を実践するアウトプット式の方が長期記憶に残ります。文法のルールを使って品詞分解→和訳というアウトプット練習を5文もやれば飛躍的に文法事項が記憶に残っていました。

ちなみに、こちらが単元毎の品詞分解用の例文120の一部です。

1周目は120文を全て解説するのに5日かかりました。

しかし、3周目になるとすらすらとSVOCの品詞分解、時制や句や節の塊を意識して見分けることもできるようになりました

この120文に含まれる単元は中学1~3年生の範囲です。わずか5日間で解説しきり、5周も品詞分解すれば体に染み込みます。

学校のように1年間かけてゆっくりと教えるのは脳科学的にも長期記憶に定着する効率が悪く、短期間に回数を回すことが記憶に定着することを意識しました。

詳しくは記憶の忘却曲線をお読みください!

同時進行で英単語も1300語覚えた

英文例の最後にお話しした記憶の忘却曲線を意識して、単語の暗記方法も工夫しています。もちろん、受験時代に実践していたものです。

1300語に対して毎日5語や10語を覚えていくのではなく、パパッと100語を一日で覚えていく方法です。翌日には前日の100語の中で覚えているものだけ対象とするなど。

一方で、瞬間的に和訳が浮かんだならばチェックをつける形式にして、次回はスキップしてよいルールにしています。

理論的には100語テストする→10語だけわかった→次回は90語テストする→繰り返し…→100語わかる状態=100%の暗記状態となるまで繰り返すことをやりました。

この方法論は多くの英語系YouTuberも紹介しており、東大生やハーバード生など多くの学生が実践しています。科学的な根拠もあるため間違いなく実践するべきです。

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